予防接種
水痘・帯状疱疹ワクチン
帯状疱疹とは?
帯状疱疹は、子どもの頃にかかった水ぼうそうのウイルス(水痘・帯状疱疹ウイルスvaricella zoster virus:VZV)が体の中に潜んでいて、大人になってから再び活動することで起こる病気です。体の片側に痛みを伴う赤い発疹や水ぶくれができるのが特徴で、「ピリピリ」「ズキズキ」とした強い痛みが続きます。中には、発疹が治っても痛みが長く続く「帯状疱疹後神経痛(Postherpetic Neuralgia:PHN)」になる人もいます。
定期接種の対象者は?
2025年4月1日から帯状疱疹ワクチンの定期接種が開始されました
対象となる方
- 今年度に次の誕生日を迎える方
65歳、70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳、100歳以上の方 - 60歳~64歳で免疫機能に重い病気がある方
対象者の方には、市区町村から予診票や案内通知が送られます。
接種回数・費用は?
帯状疱疹ワクチンには2種類あります。定期接種では、どちらか1つを選んで接種します。
接種回数:選択するワクチンによって異なります(下記参照)
費用:定期接種では下記費用が自己負担になります
- 弱毒生ワクチン:4,000円(1回)
- 組換えワクチン(シングリックス):20,000円(10,000円×2回)
自費接種の場合
50歳以上であれば定期接種対象外の方や、対象年齢を過ぎた方でも自費で接種することができます
下記当院での価格になります
- 弱毒生ワクチン:8,800円(1回)
- 組換えワクチン(シングリックス):44,000円(22,000円×2回)
2種類のワクチンの比較
《乾燥弱毒生水痘ワクチン》
特徴
- ウイルスの毒性を弱めて病原性をなくしたもの
- 1回の接種で完了
予防効果
- 帯状疱疹の発症を約50~60%予防
- 効果は5~8年程度持続
副作用
- 接種部位の痛み(約15%)、発赤(約40%)、腫れ(約15%)
こんな方におすすめ
- 1回で済ませたい方
- 副作用を少なくしたい方
《乾燥組換え帯状疱疹ワクチン(シングリックス)》
特徴
- 病原体のタンパク質から作ったワクチン
- 2回の接種が必要(2回目は1回目から2~6か月後)
予防効果
- 帯状疱疹の発症を約90%以上予防
- 効果は10年以上持続(現在も研究中)
- 帯状疱疹後神経疼痛に対しての予防効果もあり
副作用
- 接種部位の痛み(約80%)、接種部位の発赤(約30%)、腫脹(約20%)
- 筋肉痛、疲労感、頭痛(約20~30%)
- 発熱(約15%)
こんな方におすすめ
- より高い予防効果を求める方
- 長期間の効果を期待する方
ワクチン比較表
| 弱毒生水痘ワクチン | 組換えワクチン(シングリックス) | |
| 接種回数 | 1 | 2回(2~6か月間隔) |
| 予防効果 | 50~60% | 90%以上 |
| 効果持続期間 | 5年程度 | 10年以上 |
| 副作用の頻度 | 少ない | やや多い |
| 副作用の程度 | 軽い | 中程度 |
| 定期接種での自己負担額 | 4,000円 | 20,000円(1回10,000円×2回) |
| 自費接種の場合 | 8,800円 | 44,000円(1回22,000円×2回) |
接種を受けられない方は?
- 37.5度以上の発熱している方
- 重篤な急性疾患にかかっている方
- ワクチンの成分にアレルギーがある方
帯状疱疹は誰でもかかる可能性がある病気です。ワクチン接種により、発症リスクを大幅に減らすことができ、つらい帯状疱疹後神経痛の症状を軽減することにもつながります。
対象年齢の方は、この機会にぜひ帯状疱疹ワクチンの接種をご検討ください。
接種をご希望される方はお電話で予約をお願い致します。